Q&A

<筆文字オーダーメイド>

看板などの筆文字に印(はんこ)はあった方がいいですか?

印(はんこ)は

・赤い色が全体のアクセントになって締まる効果があります。

・筆文字部分を映えさせてくれます。

・和の印象が高まります。

 

印のサイズは画像上で簡単に変えられますので、例えば、印の存在感をよりさりげなくしたい場合は、サイズを小さくして調整できます。

 

もちろん印の制作もオーダーメイドです。

 

印(はんこ)の語句は、どんな内容にすればよいですか?

書道の作品で押す印は「落款印」(作者を示す印で必須)や「遊印」(余白など弱いところに押す。語句は自由)など種類と役割が決まっています。

 

一方、例えば看板におきまして店名の筆文字のそばに押す印は「自由な語句(一文字や二字熟語、四字熟語、造語など)」とか「オーナー様のお名前」とか「書家の落款印」などが通常で、決まり事は特にありません。

 

看板以外でも同様に、印の語句は商品にまつわるキーワードでも、ご商売のモットーとされている熟語でも、団体名でも、地名でも、代表者のお名前でも、・・・お好きな言葉で結構です。

 

看板や商品名などの印の役割は、あくまでも赤い色のアクセントで筆文字が映えるといった効果や、格調高く立派に見えるなどの効果がメインです。印のサイズをあえて大きめに強調して、内容をアピールするような場合を除き、印の語句が何なのかは、見る人にとっておそらくほとんど誰も興味のない部分です。

今ある看板の筆文字を変えようと思うのですが、サブタイトル(前置きの語句)も書き直した方がいいですか?

サブタイトルの既存の筆文字を継続して使い、新たな屋号筆文字と組み合わせるのは、書き手が異なるのでどうしても不自然な印象、違和感につながりますので、おすすめはいたしません。改めてサブタイトルの語句もお書き直しした方がよろしいかと思います。

 

もしくは、サブタイトルをシンプルなフォントになさることでも解決可能です。

 

筆文字フォントをご利用になりたい場合は、なるべく個性的でないプレーンな感じの筆文字フォントになさった方が、調和がとれて自然です。逆に、例えば、太い細いの強弱が激しい手書き風の筆文字フォントなどは、手書きの屋号部分と喧嘩してチグハグになってしまいます。

前置きの語句も筆文字で統一した方が良いですか?

前置きの語句(例えば、『炙焼き 佐藤』の「炙焼き」部分)も筆文字で統一した場合は、全体の一体感が高まり、迫力や温かみなどが増します。一方、前置きの語句をシンプルなフォントにすれば、「佐藤」の筆文字部分を際立たせてくれます。

 

どちらにもメリットがありますので、どちらの方が常に優れているとは言い切れません。お店や商品のイメージと合う方をお選びいただければと思います。

高級感や、大衆的といった印象は人それぞれで変わりますか?

おっしゃります通り、ある筆文字に対してどのような印象を受けるかは、人により千差万別です。

ある人にとっては親しみやすく大衆的に思えても、別のある人にとっては高級なイメージであったり、また別のある人にとっては個性的に思えたりといったように、印象は一定ではなく、ご覧になる人次第です。

 

ですので、例えば、ご注文者様がお考えになる高級なイメージの字と、当方のそれが、一致するとは限りません。優しさや親しみのイメージなどにしても、同様です。むしろ、完全に一致することなどほとんどありえません。

 

そういったわけで、制作例や筆文字サンプルなどの字をひとつの具体的な目安としてご指定いただくことで、イメージのすれ違いを減らし、ご希望イメージの方向性を共有させていただくことができます。

好きな筆文字看板があるのですが、この書体で完コピできますか?

完コピはできません。

 

手書きの筆文字看板は、その語句全体で雰囲気を構成しています。フォントの筆文字のように特定の書き方で全文字統一されているわけではございません。

 

ですから、その看板の数文字の筆文字を見て、その書風の方程式を出し、あらゆる文字の形状を導き出してしまうなんてことは絶対に不可能です。その看板の筆文字を書いた作者本人ですら、書き方が一定しているわけではありません。

 

できることは、字の形状や線の書き方の傾向・癖を“ある程度”つかみ、それをご指定の語句へ応用するということです。ある程度は近づけられますが、「そっくり」や「完コピ」といったものにはなり得ません。語句が違うというだけで、印象はかなり変わります。また、似ているか似ていないかどちらの印象になるかは、ご覧になる人の主観で千差万別です。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

高級感イコール細い字ですか?

細い線をメインにした字の看板や商品などに高級感を感じるという人は、確かに現代においては多い傾向にありますが、「細い線=高級」「太めの線=高級でない」という単純なことでは全くありません。

 

細い線に高級感を感じる人は、細い線に対して、繊細さや上品さを感じ、それが高級なイメージへとつながっているものと思われます。

 

一方、中ぐらいの線や太めの線がメインの字でも、高級感はもちろん出せます。格調高く書いたり、美しく書くことで、高級感を出せます。ある程度の太さがあることで、高級感の中に、力強さ・主張・こだわり・自信・伝統・正々堂々といった印象にもつながります。

 

例えば、老舗高級料亭などの一流店には、か細い線を基調とした筆文字の看板をほとんど見かけません。伝統や格式といった骨太なものには、か細い線はあまり似合わないかもしれません。

 

このように、高級感を目指して書く際の表現方法は、ご希望のイメージ次第で様々でございます。そもそも、どのような字に対して高級なイメージを受けるかは、見る人によって千差万別です。ある人にとっては大衆的に見えても、別のある人にとっては高級に見えたりします。どのように書けば高級感が出せるかということについて、明確な答えは存在いたしません。ですので、最終的には、ご注文者様自身の感覚を基準にご検討いただくことになります。

 

「ご注文・お見積りフォーム」の中に、『最も重視なさる印象』項目で「高級感」という選択肢がございますが、これはご希望イメージを共有させていただくための“目安”でございます。

 

 

ちなみに、細くてキャシャな線の字であれば、素人筆文字でも、筆文字以外のデザインや広い余白などの演出で“高級風”にはなります。一方、中ぐらいから太めの線がメインの筆文字では、良さも醜さも増幅され、字のレベルが如実に現れるのでごまかしがききません。

この筆文字と「そっくり」に書いてもらえますか

 ご希望の筆文字雰囲気をご指定いただくにあたりまして、当サイトの制作例や筆文字サンプルの場合でも、それ以外の筆文字画像の場合でも、その筆文字の印象と「そっくり」にすることは、ほぼ不可能でございます。語句が異なるためです。

 

 筆文字(書道)で表現できることは、その語句(文字)が何であるか、という点に大きく左右されます。各文字に予め定められている基本的な骨格・形状・画数が、仕上がりの印象に大きく影響するのです。ですので、「そっくり」ではなく、「ある程度印象が似ている」くらいの仕上がりとなります。

 

 例えば、『飛龍』と書かれたダイナミックで力強い筆文字があるといたします。それと「そっくり」な印象になるように『田んぼ』という3文字を書いてほしい、というご希望の実現はほぼ不可能です。平仮名があるだけでも、全体的に曲線的でやわらかな方向にいきますし、「田」という漢字は、全て「止め」で終わる画しかなく、斜めの画も無い単純な四角形であり、外側へ広がるような画も無い漢字なので、ダイナミックな表現は致命的にしにくい構造なのです。逆に『飛龍』の方は、もともとサマになりやすい形状を持っています。したがいまして、『飛龍』の表現方法に可能な範囲で似せて『田んぼ』をお書きいたしますが、全体の印象を「そっくり」にお書きすることは、残念ながらできません。