筆文字オーダーメイドの制作例

【書体　～字の骨組み～】

基本書体は大別しますと楷書・行書・草書・隷書・(篆書)です。

楷書、行書は主に崩し加減(画と画の連続性)の違いです。可読性もあり、表現の幅も大変広いので、筆文字のご注文の99％以上は楷書～行書の範疇です。

草書は極めて簡略化された書体で、楷書や行書の面影がもはや全く無いような字ばかりです。文言内容にもよりますが、草書は現代人にはほぼ読めない書体です。また、簡略化されて画数が少ないので、全体的にスカスカになりがちで、ボリューム感に欠けることが多いです。

隷書は横線を右上がりにせず全てほぼ水平に統一した書体です。あまり自由のきかない単調な書体なので、躍動感のある字、個性的な字は作れません。筆致を工夫することで、優しい・温かい字にしたり、力強い字にしたりと多少印象を変えることはできます。

篆書は、実印や落款印などで用いられる書体で、一般的に読めないであろう字がたくさんありますので、読んでもらえなくても差し支えないものへの使用に限定されます。また、隷書同様にこちらもあまり自由のきかない単調な書体です。

【書風　～字の雰囲気～】

上記の書体をおおよその基本形状とした上で、「ご希望の文字イメージ・雰囲気」にてオリジナリティのある筆文字をオーダーメイドさせていただきます。

「ご希望の文字イメージ・雰囲気」の例

・可読性を重視しつつ味わいの豊かな食品パッケージ用の筆文字

・親しみをもってもらいやすく、優しい雰囲気

・正統派で且つ重厚感のある雰囲気

・豪快なカスレも使い、激しく力強い感じ

・筆の流れを重視した流麗で、曲線の美しい雰囲気

・読みにくくても幻想的なデザイン性を重視した字

・細い線を基調とした字で、少し個性的な形状に

　ご注文の際には、ご希望を詳しくお知らせください。

◇できるだけイメージを共有しやすい言葉にてご記入いただけますと幸いです。

【具体的・物理的でお互いのイメージを共有しやすい言葉の例】

・太い線

・細い線

・丸み(優しい・温かみ)

・曲線的

・直線的

・激しい(カスレ多め・荒々しい)

・正統派(個性的になりすぎない)

【人によってイメージが異なるので、イメージを共有できない抽象的な言葉の例】

・洗練された

・凛とした

・おしゃれ

・爽やか

抽象的な言葉はそれだけでは理解が困難ですので、あくまで補助的にお使いいただけましたら幸いです。

◇制作例や筆文字サンプルにおきまして、ご希望イメージの方向性に近い画像がある場合はご指定くださいませ。

　また、当サイトにお好みの雰囲気の筆文字が無くて、他の書家さんの書いたものにイメージが合致する筆文字画像がありました場合などは、その画像を見られるＵＲＬをお知らせいただければ、その筆文字イメージにある程度似せて制作することも可能です。

(「そっくり」の印象にはなりませんのでご了承くださいませ。)

　その他、参考画像や、指示書きの画像をご用意いただける場合は、ご注文後の返信メールのアドレス宛てに添付してお送りくださいませ。